生前整理も遺品整理も、どちらも最後の親孝行
2022/11/25
ご両親がご健在か否かに関係なく、親御さんの家や所有物を片付けようとするのにかなりの躊躇を覚える方が多くいらっしゃいます。
それは、親御さんがまだご健在の場合は「死ぬ準備をするんだというようなものだ」と感じてしまったり、お亡くなりになった後の場合でも「あっさり片付けて、捨ててしまったりするのは薄情じゃないだろうか」と考えてしまったりするためであるようです。
親という最も身近な存在と、生き死にという絶対に避けられない事実との間から生まれてくるこの葛藤は、どんな人にも抱きうる自然な感情であり、仕方がないものだと思います。
しかし、そうした気持ちによる不安や心配で自分自身の精神も不安定にしてしまっているのであれば、それもそれで問題であるかもしれません。
大半の親は、自分のことで子供が心を痛めているなどという状況を望まないでしょうから、もしそのような状態になってしまっている方がいれば、考え方を変えてみてもよいのではないでしょうか。
「生前整理や遺品整理は親孝行の1つだと考える!!」
親御さんがご存命のうちにおこなう生前整理も、お亡くなりになった後におこなう遺品整理も、どちらも親孝行の1つであるという側面があります。
薄情かもしれないとか冷たいかもしれないとかではなく、そうすることが親御さんのためにも自分のためにもなるのだと言えるのです。 それはなぜか。
品物の片付け作業を親御さんが自らおこなえないのであれば、結局それはその子供である自身がやることになります。だとすると、1番問題になるのは「それをいつやるのか」ということであり、薄情だと感じても冷たいと思っても「いつかはしなきゃいけない」ことに変わりはないわけです。
今はまだご存命であっても、いつか亡くなってしまうのは自然の理。親が生きているうちに、1つ1つの品物について「あんなことがあったね」「こんなこともあったね」と、思い出を振り返りながら片付けをすれば、親子の時間を増やすことにもつながるでしょう。
親御さんに対して、品物の整理に躊躇を覚えるくらいの愛情深さがあるのなら、親御さんの方も同じように自分の所有物の後片付けを任せっきりにしてしまうのは申し訳ないと思っているかもしれません。
それならいっそ、親御さんがまだご健在であるのなら、一緒に片付け作業をするほうがお互いにとってよいのではないでしょうか。
すでに亡くなった親御さんの遺品の整理でも、それは同じ。本当に単なる私物もあるでしょうが、子供である自分に関係のある品物だって多くあるはずです。それらを見つけることで、改めて両親からの愛情を感じ取ることができれば、天国の親御さんとしても本望なのではないでしょうか。
自分が遺した物の片づけで、自分の子が追い詰められていることなど親は望まないはずです。ならば、そうした気持ちに囚われるよりも、「もやもやした心をすっきりさせるために」という気分で遺品整理に向き合ってよいのではないかと思うのです。
遺品整理代行業の存在意義
私たちの様な遺品整理の代行業者というのは、本来なら不要であるほうが家族関係としては健全なのではないかと思うことがあります。やはりご家族・ご遺族が自らおこなうに越したことはないだろうと思うからです。
しかし、仕事の都合やその他の事情でどうしても自分ではできないという方もいらっしゃいますので、そうした需要についてはできうる限り対応していきたいと考えます。それに加えて、気持ちの整理がどうにもつかないという方に対しましても、その心が少しでも軽くなるようなお手伝いができれば、私たちとしても1番望ましいことだと思っています。